今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい熱処理の本 (B&Tブックス 今日からモノ知りシリーズ)解説
今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい熱処理の本 (B&Tブックス 今日からモノ知りシリーズ)口コミ
とても分かりやすくて、熱処理の歴史から金属の特性まで学ぶことが出来ました。
初めての教科書にはオススメです。
データがもっとのってるとモットいいかも?
仕事の関係で熱処理に携わることになりましたが、会社から渡された参考書は「???」で内容はチンプンカンプン。読むのもしんどい状況でした。そんな中本書を手に取ったところ、最初はとっつきにくいところもありましたが、数回読むうちに内容が理解できるようになりました。他の方もおっしゃっている通り、本書が完全に分かるレベルまで読みこなせれば、ブ厚い「熱処理入門」書の内容も理解できるようになると思います。全ての熱処理初心者へ。心からおすすめします。
これからって勉強する人にお勧めです。
やさしく噛み砕いて説明してありますから分かりやすいです。
勉強、やり直しの私もサクサク読めていい感じです。
2005年の本。著者は元・三井三池製作所で鋳造等を専門にされていた方である。
曰く・・・
加工は形を変化させるものだが、熱処理は材料の内部だけを変える。
鉄に固溶する元素は、C,Si,Mn,P,Sの5つ(鉄の5要素)だが、特にCは鉄の性質を大きく作用する。Cの濃度の少ない順に、純鉄、鋼、鋳鉄。純鉄は柔らかく加工容易で容器などに用いられる。鋼は強度があるのでもっとも多く応用されている。鋳鉄は硬くて脆い。
集中的な熱投与箇所と近傍の間には体積膨張に差異が生じ、このとき寸法変化がなければ物質表面や内部で応力が発生する(熱応力)。
物質(金属)がなんらかの条件で結晶構造を変えたときに生じる応力が変態応力。変態応力は「焼入れ」で発生する。焼き入れでは、結晶構造が急激に変化し、しかも常温下であるため応力が開放されず、大きな応力が残存する。
鉄道レールの踏面(表面)には表面焼入れをしている。全体焼入れを行うと折れや曲がりが発生するので、耐摩耗の必要な箇所だけに行う。
などなど。
熱処理の目的が、機能を実現するための、
耐久性などのように、機能を維持するためのものがあることが判った。
合金によって、焼入れの特性が違うことも判った。
引っ張り強さ、堅さ、伸び、の3つの指標と炭素の割合の関係はわかりやすかった。
また、ミルクとカカオの関係で、温度、カカオの比率で、6つの状態があることは面白い。
「おもしろ話で理解する金属材料入門」に掲載されているらしい。
私は、熱処理の知識が全く無い状態から、仕事上の都合により熱処理部門の担当を任されました。(因みに私の最終学歴は一般私立高校卒業)
これから学校に通うわけでもなく、まず始めに頼るものは参考書などの書物だと思います。
しかし、一般的な参考書をいきなり見ても逆効果!自分の知識不足に自信を無くすばかりか、
もっと学生時代に勉強していればよかった。などと思い知らされます。
そこで出合った本が『トコトンやさしい熱処理の本』!名の通りトコトンやさしい内容となっており、これまでに分からなかった事が、解けるように分かりだしました。
又、この本を読んだ後に、一般的な参考書に目を通すと、前までは呪文か何かとしか思えなかった内容が、理解出来るようになってしまいました。
正直、この本以外にも、素人向けに出版されている本も何冊か読みました。ですが、その中でも最も分かり易かった本が、この本です。
内容も絵付きで、楽しみながら学習できます。